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認定介護福祉士とは?取得プロセスやメリット・デメリットを解説!

「認定介護福祉士について知りたい」「認定介護福祉士を取得するメリット、デメリットを知りたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。

認定介護福祉士は、国家資格である介護福祉士の上位に位置づけられており、介護現場でケアの質を高めたい方や、キャリアアップを目指す方におすすめの資格です。

本記事では、認定介護福祉士の定義や取得に必要なプロセス、メリット・デメリットまでを詳しく解説します。認定介護福祉士についての理解を深め、取得するかどうかを判断したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

認定介護福祉士とは

認定介護福祉士とは、介護福祉士の上位資格であり、介護現場の指導者となる高度な専門能力を証明する民間資格です。認定介護福祉士は、介護職員の指導・育成や、医師・看護師など多職種間の連携を調整する中核的な人材を養成する目的で創設されました。

主な役割は、チームのリーダーとして質の高いケアを実践し、他の職員へ実際の業務や研修などを通じて指導したり、他職種と連携して介護サービス全体をマネジメントしたりすることです。

認定介護福祉士は、豊富な経験と知識に基づき、現場の指導者・調整役として、介護職のさらなるキャリアアップを目指すための重要な資格です。

認定介護福祉士を取得するには

認定介護福祉士を取得するには、介護福祉士として十分な実務経験を積んだうえで、多岐にわたる専門分野を学ぶ長期間の養成研修を修了する必要があります。

認定介護福祉士は、介護の質を主導するリーダーとなるため、単なる知識が豊富なだけでは務まりません。指導力やマネジメント力、多職種との調整能力など、実践的なスキルも体系的に身につける必要があります。

資格取得までの具体的な目安は以下の通りです。

項目 概要
受講要件 介護福祉士を取得したうえで、5年以上の実務経験が必要。
研修内容 介護実践の指導、マネジメント、多職種連携など、高度で専門的な知識・スキル。合計で約600時間。
取得期間 働きながら受講する場合、おおよその期間は1年半から2年程度。
費用総額 養成研修の受講にかかる費用は、数十万円程度。
認定方法 国家試験は実施されていない。

認定介護福祉士は、介護福祉士としての基礎を固めた上で、時間と費用をかけて専門研修を完了することで得られる、現場のリーダーとしてふさわしい資格です。

認定介護福祉士を取得するメリット

認定介護福祉士を取得するメリットは、以下の3つが挙げられます。

・給与アップが狙える

・高度な専門知識と判断力が身に付く

・チームの質向上に貢献できる

順番に解説します。

給与アップが狙える

認定介護福祉士を取得すると、役職手当や昇進などにより、将来的な給与アップが期待できます。多くの事業所は、認定介護福祉士をリーダーや管理者として優遇し、処遇を改善する傾向にあるからです。

給与アップに結びつく具体的な要素は以下の通りです。

給与アップにつながる理由 内容
役職手当の獲得 ユニットリーダーや介護主任などの指導的役職に抜擢され、役職手当が支給される。
転職時の優位性 高い専門性が評価され、施設長候補や幹部候補など、待遇の良いポストで採用される可能性が高まる。
法人独自の資格手当 一部の法人が独自に資格手当を設定している場合があり、収入増につながる。

認定介護福祉士は、現場の指導者という新たな役割を担うことができ、給与アップにつながる大きな強みとなります。

高度な専門知識と判断力が身に付く

認定介護福祉士の研修では、介護福祉士の知識を超えた医療・リハビリ・マネジメントに関
する高度な専門知識と、根拠に基づいた判断力が身につくでしょう。

複雑なニーズを持つ利用者に対応し、多職種連携の中心となって質の高いケアを主導できる「実践的リーダー」の育成を目的としています。具体的には、以下の能力が向上します。

・医師や看護師と対等に話せる医療・リハビリの基礎知識が身につく

・利用者の変化に対して、「なぜそうするのか」を説明できる根拠に基づいたケアを実践できる

・認知症ケアやターミナルケアなど、より専門性の高い分野に対応できるようになる

認定介護福祉士を取得すると、現場で自信を持って対応できる専門性と、質の高いケアを実現するための判断力を養えます。

チームの質向上に貢献できる

認定介護福祉士の高い専門性やスキルを現場で発揮すると、介護チーム全体のサービス品質と士気の向上に貢献できます。認定介護福祉士の役割の一つに、「後進の育成」と「サービスの管理・改善」が明確に定められているからです。

具体的には、根拠に基づいたスキルを活かし、他の介護職員への内部研修を担当することで、チーム全体の介護スキル底上げに貢献できます。

また、多職種連携の知識をチーム内で共有し、医師や看護師の指示を介護現場の具体的なケアに落とし込むと、利用者様本位で質の高いケアを実現します。

現場の指導者・まとめ役としてチームの中心となり、職員の成長やケアの質向上など、職場に大きな価値をもたらすでしょう。

認定介護福祉士を取得するデメリット

認定介護福祉士は、メリットが多い反面、高額な費用と長期間の受講が必要であり、取得しても給与アップに直結しないケースが多いデメリットも存在します。

なぜなら、認定介護福祉士は民間資格であり、現状では介護報酬上の加算要件として全国的に確立していないため、個人の努力や投資に見合わない点が、大きな課題となっています。

具体的なデメリットは以下の通りです。

・研修費用は数十万円と高額で、約600時間の研修を修了するまでに1年半〜2年程度かかる

・資格手当がない施設が多く、給与アップは役職への昇進(役職手当)という形で、間接的にしか反映されない可能性がある

・比較的新しい資格のため、他職種や一般社会での認知度がまだ低い場合がある

認定介護福祉士の取得はスキルアップになる一方、多大な時間と費用を要します。給与面での確実な見返りは、現時点で保証されていないことを理解しておく必要があります。

まとめ

今回は、介護福祉士の上位資格である「認定介護福祉士」について、概要から取得プロセス、メリット・デメリットまでを解説しました。

認定介護福祉士とは、 介護現場の指導者・マネージャーとして、多職種連携を推進し、チームの質を向上させる役割を担う民間資格
です。

キャリアの幅を大きく広げ、将来にわたって安定して活躍するためにも重要な資格です。時間や費用の負担を乗り越え、介護のプロフェッショナルとしてさらに高みを目指したい方は、認定介護福祉士の取得をぜひ検討してみてください。