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訪問介護における感染予防とは?具体的な手順も解説!

「訪問介護における感染予防について知りたい」「訪問介護における感染予防の具体的な手順を知りたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。

訪問介護における感染予防は、利用者様のご自宅という特殊な環境で、病原体を「持ち込まない・広げない・持ち出さない」という標準予防策の徹底が重要です。

今回は、訪問介護における感染予防の基本や、介護者が実践すべき具体的な手順について解説します。利用者様やご家族、ご自身の安全を守り、質の高いサービスを提供したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

訪問介護における感染予防とは?

訪問介護における感染予防の基本は、標準的な予防策を徹底し、病原体を「持ち込まない・持ち出さない・広げない」ことです。

感染に弱い利用者様のご自宅という環境に、介護者が病原体を持ち込むリスクを防ぐことが求められます。すべての体液を感染源とみなし、常に感染経路を遮断する意識が欠かせません。基本は以下の3点です。

・ 入室前後、ケアの前後には必ず手洗いと消毒を行う

・ 排泄介助時は手袋やエプロンを使用し、適切に廃棄する

・ ケア中の定期的な換気と、物品の清潔・不潔の区別を徹底する

感染予防は特別な状況だけでなく、介護者一人ひとりが日常的に標準的な予防を実践することが重要です。

訪問介護における感染予防の具体的な手順

訪問介護における感染予防の具体的な手順は以下のとおりです。

1. 訪問前に体調と必要物品を確認する

2. 訪問直後に手指消毒と換気を実施する

3. ケア中は防護具を適切に装着して作業する

4. 緊急時の連絡や報告手順を常に確認する

順番に解説します。

1. 訪問前に体調と必要物品を確認する

まず利用者宅に入る前に、介護者自身の「体調確認」と「必要物品の準備」を徹底しましょう。なぜなら、介護者が無自覚のうちに感染症を媒介するリスクを防ぐためです。

体調不良の場合は速やかに事業所へ報告し、訪問を控えることで感染源となることを防ぎ、また、防護具を過不足なく用意することで、現場での感染経路を効果的に遮断できます。

具体的には、出勤前に必ず検温を行い、発熱・咳・倦怠感などの風邪症状がないか確認します。体調に異変がある場合は管理者に報告し、訪問の可否について指示を仰ぎましょう。

必要物品の準備では、ケアプランに基づき、マスク・使い捨て手袋・手指消毒用アルコール、必要に応じてエプロンやゴーグルなどの個人防護具も、過不足なく携帯すべきです。

訪問前の準備は、利用者様の安全を守るための「水際対策」であり、ケアの質を確保するうえで基本的な手順です。

2. 訪問直後に手指消毒と換気を実施する。

利用者宅に入室した後は、『手指消毒』と『換気』を速やかに行うことが、感染経路を初期段階で遮断するうえで重要です。介護者は移動中などに様々な場所に触れており、目に見えない病原体を利用者宅に持ち込むリスクがあります。

また、閉鎖的な利用者宅の空気中には飛沫やエアロゾルが滞留している可能性があるため、ケアを始める前に排除することが感染拡大防止の基本となります。具体的な手順と注意点は以下の通りです。

・ 手指衛生: 玄関で上着を脱ぐなどして私物整理を済ませた後、利用者様に挨拶をする前に、持参したアルコール消毒液または利用者宅の洗面台で手洗いを実施する

・ 換気の実施: 利用者様の体調に配慮しながら、窓を2か所開けるなどして空気の流れを作り、室内の感染源を減らす

「手指消毒」と「換気」は、ケア開始前に必ず行うべき初期対応です。この初期対応をルーティン化し、病原体を「持ち込まない・広げない」体制を確立しましょう。

3. ケア中は防護具を適切に装着し作業する。

排泄介助や口腔ケアなど、体液や飛沫に触れるリスクがあるケアを実施する際は、防護具を適切に選択・装着し、常に感染経路を物理的に遮断しましょう。

多くの感染症は、体液(血液、排泄物、唾液など)や飛沫を介して広がります。防護具を使用することで、介護者や利用者様の皮膚や衣服の汚染を防ぎ、病原体が次のケアや他の利用者宅に広がるのを防げます。

具体的な防護具の選択と使用時の注意点は以下の通りです。

防護具 内容
手袋(必須) 血液や排泄物、体液に触れる可能性のあるすべてのケアで着用する。ケアごとに交換し、手袋を外した直後は必ず手指消毒を行う。
エプロン/ガウン 排泄介助や清拭、嘔吐物処理など、汚染が衣服に飛散する可能性が高い場合に使用し、防水性のものを選ぶ。
マスク 訪問中は常時着用を基本とし、特に口腔ケアや喀痰吸引など飛沫が発生しやすい作業では、必要に応じてフェイスシールドやゴーグルの着用も検討する。

防護具は汚染されたらすぐに交換し、表面には触れないようにすべきです。適切な防護具の着用と正しい取り扱いによって、安全なケアを提供できるでしょう。

また、防護具やゴミを適切に処理することは、感染連鎖を断ち切るための最後の砦です。「脱いだ後に必ず手指衛生」を徹底し、安全に次の活動に移りましょう。

4. 緊急時の連絡・報告手順を常に確認する。

利用者様や自身に感染が疑われる緊急事態に備え、あらかじめ定められた『連絡や報告の手順』と『関係機関の連絡先』を全職員が常に確認しておくことが重要です。

訪問介護は基本的に一人でサービスを提供する特性上、現場で感染疑いの状況に直面した場合、介護者が独断で行動することで事態を悪化させたり、情報伝達の遅れから感染を拡大させたりするリスクがあるからです。

迅速かつ正確な報告によって、管理者や医療機関、保健所などから適切な指示を仰ぎ、組織的な対応へ移行する必要があります。平時から以下の準備と行動を徹底すべきです。

1. 連絡体制の確認: 利用者様の体調急変時、またはヘルパー自身の体調不良時の連絡フロー(誰に、いつ、どのような手段で連絡するか)を明確にした緊急連絡網を携帯する

2. 情報共有: 利用者様の主治医、担当ケアマネジャー、事業所管理者、保健所(感染症流行時)など、関係者への報告ルートと連絡先をリスト化し、定期的に更新する

緊急時の適切な判断と行動は、事前の準備にかかっています。緊急連絡手順は「知っている」だけでなく、「すぐに実行できる」ようにしておくことが、利用者様や職員の安全を守るための最後のセーフティネットとなります。

まとめ

今回は、訪問介護における感染予防の基本原則と、訪問の前後から緊急時までの具体的な手順を解説しました。

訪問介護の感染予防は、標準予防策に基づき、病原体を「持ち込まない・広げない・持ち出さない」という基本を日常業務として徹底することがすべてです。

安全で質の高いケアを提供し続けるために、感染対策を確実に実践したいとお考えの方は、本記事で紹介した手順を参考に、日々のケアに役立ててください。