
介護職員として働く中で、心身に負担を感じていませんか?
現場は「我慢が当たり前」になりがちですが、無理を続けると深刻な心身の不調に繋がることもあるでしょう。
この記事では「我慢しない」を合言葉に、日々できる健康管理やメンタルケア、自己犠牲を避けるためのポイントをご紹介します。
自身の健康と笑顔を守りながら、長く安心して働き続けるためのヒントにしてくださいね。
介護職員にとって健康管理が大切な理由

介護職は利用者の生活を支える重要な役割ですが、身体的な重労働や精神的な負担が少なくありません。
健康を損なうと自身だけでなく利用者にも悪影響が及ぶため、日々のセルフケアが不可欠です。
特に現場では自覚症状を放置しがちですが、疲労やストレスの蓄積は離職や燃え尽き症候群につながります。
定期的な休息、食事や運動の見直し、医療機関での相談も大切です。
基本の健康管理:感染症・腰痛予防と疲労回復

感染症予防の具体的対策
・手洗い・うがいの徹底
仕事の前後、利用者ごとの対応後、食事やトイレの後に、最低20秒かけて手指を洗います。
うがいも適宜行い、口腔内のウイルスや細菌の洗浄に役立てます。
・マスク・手袋・エプロンの着用
飛沫や接触感染の予防には、状況に応じた個人防護具の活用が有効です。
特に体液や排泄物の介助時には必ず着用してください。
・消毒の徹底
ドアノブや手すり、医療器具などの共有物を定期的に消毒用アルコールなどで拭くこと。
・体調管理・報告体制
発熱や咳、倦怠感など体調不良時は無理せず、速やかに管理者へ連絡。
無理な出勤が感染拡大の原因になるため、早い段階で対処しましょう。
腰痛予防の具体的対策
腰痛予防の具体的対策
◆正しい姿勢・動作を意識する
・立つ、座る、物を持ち上げる時は“背筋を伸ばす、膝をしっかり曲げて持ち上げる、物は体から遠ざけない”ことに注意します。
・重い物を持つ際は、まず膝を曲げて腰を落とし、背中を丸めず胸を張ります。腰に近い位置で持つ工夫も大切です。
◆腰痛予防ストレッチの継続
・猫のポーズ、膝抱えストレッチ、お尻伸ばしストレッチ、ツイストストレッチなど、腰やお尻、背中の筋肉をほぐす運動を日課にします。入浴後や勤務後に行うと効果的です。
・ハムストリングス(太ももの裏の筋肉)や腸腰筋のストレッチは特におすすめです。
◆適度な運動・体力維持
・ウォーキング、水泳、ヨガなど“体幹・コアマッスル”を鍛える運動で腰への負担を軽減。正しい姿勢で、無理のない範囲で続けることが大切です。
・インナーマッスルを強化し、柔軟性を高めていきましょう。
疲労回復の具体的対策
・しっかり睡眠をとる
夜勤・交代制勤務の方も、寝室環境や仮眠の質を整えて、できるだけ深い睡眠時間を確保しましょう。
・栄養バランスのとれた食事
タンパク質、ミネラル、ビタミン類をしっかり摂取。
甘いものや偏った食事を続けると回復力が落ちやすいので注意します。
・水分・塩分補給をこまめに行う
勤務中の脱水予防や、体力の維持に効果的です。
・リラックス・休憩時間の活用
仮眠、ストレッチ、温浴、好きな音楽を聴くなど、オンオフの切り替えを大切にします。
※「無理をしない・我慢しない」を合言葉に、自分の体を守る行動を優先しましょう。
心も体もラクになるおすすめ健康法

・日常的な軽い運動(散歩・ストレッチ)の継続は、筋力維持とストレス軽減を両立できます。
職場で「ラジオ体操」や体操イベントを定期開催する事業所もあります。
・メンタル維持には趣味や楽しみの時間の確保が必須です。
「好きな音楽を流す」「短時間でも読書」「アロマやマインドフルネス」などがリフレッシュの実例です。
・同僚や家族とのコミュニケーションも大切で、気軽な雑談、オンライン交流会などによって孤立感を防ぐことができます。
自己犠牲をしないために意識したいメンタルの管理
介護現場の「自己犠牲前提」の風潮に流されず、自分を守る意識が重要です。
無理な依頼は断る勇気を持ち、自分の限界を把握して「できること/できないこと」をはっきり伝える習慣を身につけましょう。
また、チーム内で少しでも負担軽減できる仕組み(相談窓口、シフト交代、リーダーへの報告)を活用することがメンタル維持に役立ちます。
我慢しないためにできること・現場で意識したいポイント

・職場環境面では、相談しやすい体制づくりや休憩スペースの充実、負担軽減のためのICTツール導入(電子業務システムやコミュニケーションアプリなど)が、近 年の現場改善策です。
・有給や休暇の取得を積極的に推奨し、仕事と家庭の両立支援制度(時間短縮勤務・育児・介護休暇)の利用も促進されています。
※これらの使い方が職員定着率向上につながるとの事例も多いです。
今日からできるメンタルケア・セルフケア習慣
・1分間だけ「自分をねぎらう言葉」を毎日声に出す、小さい達成体験を日々記録するセルフジャーナル法は、自己肯定感向上に効果的です。
・「感情日記」をつけて、現場での小さな喜びや印象深かった会話を書き溜めると、ストレスが軽減されます。
・「今日はこれだけできた」とポジティブな自己評価を持ち、無理な「がんばろう」より振り返りを中心にする思考習慣(マインドフルネス、呼吸法)がおすすめです。
まとめ

この記事では、介護現場で働く人が「我慢しない」を大切にすることで心身の健康を守り、仕事を長く続けるためのポイントを紹介しました。
具体的には、感染症予防や腰痛対策といった基本的な健康管理、疲労回復の工夫、日常に無理なく運動や趣味を取り入れる方法などが重要です。
また、自己犠牲になりがちな介護業界だからこそ
「できる範囲を伝える」「チームで支え合う」「相談窓口の利用」
などメンタル管理も欠かせません。
休憩の充実や勤務制度の活用、感情日記や自己肯定習慣といったセルフケアも効果的です。
我慢や犠牲を美徳とせず自分らしく笑顔で働き続けるための情報と実践例を参考にしてみてください。



