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よい介護はパートナー選びから|ケアマネジャーの上手な選び方と付き合い方〜後編〜

長期間に及ぶ介護生活では、精神的な負担も大きくなります。本人や家族と一緒に介護を担ってくれる存在が、ケアマネジャー(介護支援専門員)です。

ケアマネジャーとは、利用者や家族の希望に寄り添い、介護職員と連携してチームをまとめ、さまざまなサービスをつなげてくれるパートナーです。

訪問介護員やデイサービスの職員といった現場の介護職も、ケアマネジャーとの連携を重要視しています。

前編では、介護生活においてもっとも大切なパートナーであるケアマネジャーの基本的な役割や、上手な見つけ方を解説しました。

後編では、ケアマネジャーの探し方や上手な付き合いかたについて解説します。

 

ケアマネジャーの探し方

ケアマネジャーは個人でも探せますが、専門職のネットワークを使う方法もあります。ここでは「王道の探し方」と、状況に合わせた「その他のルート」を詳しく解説します。

自分で探す

基本的には、自分で情報を集め、問い合わせる形になります。以下のステップで進めるとスムーズです。

Step 1:リストを入手する

まず、住んでいる市区町村の介護保険課か地域包括支援センターの窓口に行き「居宅介護支援事業所のリスト」をもらいます。 

「居宅介護支援事業所のリスト」とは、ケアマネジャーが所属している事業所の一覧表です。

 

Step 2:リストを読み解く

居宅介護支援事業所のリストにはたくさんの事業所が並んでいます。プロが見るポイントは以下の通りです。

 ・ 距離

  自宅から近い事業所は、緊急時に駆けつけてもらいやすくて安心

 ・ 母体(運営法人)の種類:

 ・ 医療系(病院・診療所併設)

  持病が多かったり医療処置が必要だったりする場合に強い

 ・ 介護系(特養・老健・訪問介護併設)

   介護サービスの連携に強く、認知症ケアや生活支援の経験が豊富

 ・ 「特定事業所加算」の有無

  リストにこの表記があれば、その事業所は「24時間連絡体制がある」「研修が充実している」「困難事例の対応実績がある」など、国が定めた厳しい基準をクリアしている証拠

 

Step 3:電話で「相性」を確認する

居宅介護支援事業所の候補を2〜3ヶ所決めたら、電話をかけてみましょう。「要介護認定を受けたので、ケアマネジャーさんを探しています」と伝え、以下の点を確認してください。

 ・ 「今、空きはありますか?」

  人気のある事業所は満員のこともある

 ・ 「父は認知症があるのですが、対応に慣れている方はいらっしゃいますか?」

電話対応がていねいか、話をさえぎらずに聞いてくれるかなどの印象は、実際のサービス品質とリンクするケースが多くあります。

 

紹介・ネットワークを頼る

自分で探すのが不安なひとや、時間がない人は、専門家のネットワークを頼りましょう。

 

病院の相談員(MSW)

すでに入院している人には、退院後の生活を見据え、本人の病状に合った地域のケアマネジャーを紹介してくれます。

病院と顔なじみのケアマネジャーであれば、退院時の連携もスムーズにできるでしょう。

 

地域包括支援センター

窓口の担当者に、以下のような要望を伝えましょう。

 ・ 認知症に強いところを希望する

 ・ 男性(女性)のケアマネジャーがいい

リストには載っていない地域の評判や口コミをふまえたアドバイスをくれるケースがあります。

 

利用したいサービスが決まっている場合

「近所のあのデイサービスに通いたい」などの希望があれば、そのデイサービスに相談してみましょう。

デイサービスと連携している、信頼できるケアマネジャーを紹介してくれるかもしれません。

ケアマネジャーと上手に付き合う3つのコツ

よいケアマネジャーを見つけることも大切です。しかし、出会った後に「良好な関係を育てる」のも同じくらい重要です。 

ケアマネジャーに最高のパートナーになってもらうために、心がけたいポイントを、3つ解説します。

小さな変化こそ、こまめに報告・相談する

「最近、夜眠れていないみたい」 「いつもより怒りっぽい気がする」など、家族にしか気づけないようなささいな情報が、ケアプランを見直すための重要なヒントになります。 

私たち現場スタッフも、そうした変化は必ずケアマネジャーに報告しています。家族からの情報もあれば、多角的に状況を把握でき、大きな事故を未然に防げるでしょう。「こんなことまで言っていいのかな?」と迷ったら、まずは話してください。

家族(介護者)の要望も正直に伝える

ケアマネジャーは、本人だけでなく、介護する家族も支えます。 

「週に1日だけでもいいから、介護から離れて自分の時間が欲しい」 「正直、精神的にしんどい時がある」といった要望は決してわがままではありません。

介護者が倒れてしまっては、在宅生活は成り立ちません。デイサービスの日数を増やして休息時間を確保するなど、家族を守るための提案をするのもケアマネジャーの仕事です。

 

感謝と信頼をベースに

「ありがとう」「助かりました」という言葉は、ケアマネジャーの大きなエネルギーです。「このご家族のために頑張ろう」という気持ちが強くなります。

ただし、信頼と丸投げや遠慮は違います。 サービス内容に疑問がある時や、プランが本人の意向と違うと感じる時は、遠慮せずに伝えましょう。 

伝える際は「今のサービスはダメだ」と否定から入るのではなく「今のサービスも助かっていますが、本人はもっと○○したいようです。ほかに方法はありますか?」と、現状への感謝を伝えつつ「相談」の形で伝えると、角が立たず、建設的な話し合いができます。

まとめ

この記事では、ケアマネジャーの探し方や上手な付き合いかたについて解説しました。

介護生活のスタートラインで、よいケアマネジャーに出会えるかどうかは、その後の生活の質を大きく左右します。

ケアマネジャーは、介護の専門知識を持ち、ご本人とご家族の希望に寄り添い、私たち現場の専門職と連携してチームをまとめ、さまざまなサービスを繋げてくれる一番の味方であり伴走者です。まずは、地域包括支援センターや役所に問い合わせてみましょう。

この記事を参考にして、素敵なケアマネジャーを探してください。