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介護職員の処遇改善が進む2025年ー  賃金動向と働き方改革の最前線 

 

日本は今、超高齢社会のまっただ中にあります。 

2025年には団塊の世代がすべて後期高齢者(75歳以上)となり、介護を必要とする人の数は過去最大規模になりました。
一方で、介護現場では人材不足が深刻化しており、「介護の担い手をどう支えるか」が業界全体の大きな課題となっています。 

そうしたなか、国は「処遇改善加算の見直し」や「介護報酬改定」を通じて、介護職員の賃金アップと働き方改革を強力に推進しています。
この記事では、2024〜2025年にかけて進む最新の処遇改善の動きと、現場で実際に起きている変化をわかりやすく解説します。 

処遇改善加算とは?2024〜2025年改定のポイント 

介護職員処遇改善加算とは、介護職員の賃金や待遇を引き上げるために事業所が取得できる国の制度です。
これまで加算区分が複雑で、施設ごとに運用の差が生じやすい課題がありましたが、2024年度の介護報酬改定では、制度が大きく見直されました。 

今回の改定の主なポイントは次の3つです。 

 1. 加算区分の一本化
 従来は複数に分かれていた加算区分が一本化され、よりシンプルな仕組みに改善されました。
 事業所は要件を満たせば広く活用できるようになり、職員への賃金反映がしやすくなりました。 

 2. 経験・役職に応じた評価の強化
 リーダー職や介護福祉士など、経験とスキルに応じた賃金設定を推奨しています。
 “経験が給与に反映される”仕組みが整いつつあります。 

 3. 平均月収3%前後の賃上げを見込む
 政府方針として、介護・保育・医療従事者の賃金底上げを重点政策に位置づけています。
 実際に2025年までに月1万円以上の賃金改善を目指す事業所も増えています。 

現場では「ようやく処遇改善の実感が出てきた」との声が聞かれる一方、「経営負担とのバランスが難しい」という課題も残されています。 

賃金動向の最新トレンド:上がっている?それとも横ばい? 

厚生労働省の最新データによると、介護職員の平均月給は過去5年間で約3万円前後上昇しています。
特に特別養護老人ホーム(特養)やグループホームなどでは、夜勤手当やリーダー手当が引き上げられる傾向にあります。 

 

ただし、地域差は依然として大きく、都市部と地方では月給で数万円の開きがあるケースもみられるでしょう。
また、小規模事業所では「加算を取得しても経営的に全額を反映できない」という声も少なくありません。 

 

今後は、単なる一律の賃上げだけでなく、スキルや職務内容に応じた賃金体系の整備が求められています。
介護福祉士などの資格取得を支援する仕組みや、キャリアアップ研修の強化も進みつつあります。 

※介護福祉士の平均年収は約420万円(令和6年度調査)
無資格職員との差は約70万円以上とされ、資格取得が収入アップに直結しています。 

働き方改革の実態:離職率を下げる現場の取り組み 

処遇改善は「給与」だけの問題ではありません。
今、現場で注目されているのは、働きやすい環境づくり離職率の改善です。 

多くの施設では、以下のような取り組みが広がっています。 

 ・ ICTの導入で業務効率化
 記録アプリやシフト管理ツールを使うことで、残業削減・情報共有が円滑に進むでしょう。
 「紙の記録をやめたら業務時間が1時間短縮された」という事例もあります。 

 ・ 柔軟な働き方の導入
 短時間勤務や週休3日制の試験導入など、ライフステージに合わせた働き方が拡大しています。
 子育て世代や中高年層にも働きやすい環境が整いつつあります。 

 ・ メンタルケア・チーム支援の強化
 ストレスチェックや個別面談を定期的に実施し、精神的な負担軽減を図る事業所も増加しました。
 「誰かに相談できる環境」が離職防止の大きな鍵となっています。 

こうした働き方改革の流れは、職員の定着率を高めるだけでなく、結果的に利用者サービスの質向上にもつながっています。 

現場・経営者・国が目指す「これからの介護の働き方」 

処遇改善と働き方改革は、介護現場だけでなく、業界全体の信頼を高めるための取り組みでもあります。 

 ・ 国は、「キャリアパス制度」の普及やICT導入支援などを通じて、専門職としてのキャリア形成を後押ししています。 

 ・ 事業所は、賃金改善だけでなく「働きがい・チーム連携・やりがい」を重視するマネジメントへと変化します。 

 ・ 介護職員は、資格取得やリーダー経験を積むことで、専門性を高めるチャンスが広がっています。 

目指すのは、「ケアの質」と「働く人の誇り」が両立する介護現場です。
介護の仕事を“選ばれる職業”にしていくための変化が、今まさに始まっています。 

まとめ:処遇改善は「待遇」だけでなく「信頼」の向上へ 

介護職員の処遇改善は、単に賃金を上げる取り組みではなく、介護という職業の社会的価値を高めるための一歩です。
給与・労働環境・キャリア支援の三本柱を整えることで、介護職が「誇れる仕事」として定着していくことが期待されています。 

 

そして、こうした改善が進むことで、利用者や家族も「安心して任せられる介護」を実感できるようになるでしょう。
今後も介護業界は変化を続けますが、その中心にいるのはいつも“人”です。
人を支える仕事であるからこそ、働く人の笑顔を守る仕組みづくりが、これからの介護の未来を支えていくでしょう。